オーストラリアの良さが分かるのは違法賃金で搾取されなくなってから

日本人は搾取されることに慣れすぎていて、オーストラリアに来ても大抵同じように搾取されてしまうのです。搾取されないための方法は働かないことですが、労働階級の私たちはそうも言ってられません。オーストラリアでのんびり暮らしたい!ワーホリってどうなのかしら?学生ビザの場合は??と思っているあなたのために、仕事イメージ・給料相場をビザ別にまとめました。ビザ別とは言っても、要は英語力です。あとは運とか。人生だいたいそんなもんでしょう。

ワーキングホリデービザ(経験済み)

語学学校で基本的な文法を勉強するレベル。英語での会話を楽しいと感じる。

ワーホリビザで滞在している人は、まずここから始まるのではないでしょうか。この段階で得られる仕事は日本食レストラン(ジャパレス)やファームジョブ、食品加工工場、クリーナーあたりかと思います。

主な仕事の探し方としては、お店の求人の貼り紙を探してレジュメを持っていくか、Gumtreeなどのクラシファイドで求人を探してメールを送るか、友達の紹介です。

ジャパレスは募集も多く、割と簡単に雇ってもらえるものの、給料はかなり低いです。日本人の感覚的には、時給10ドルでも日本円で850円くらいだから、まあいいか…となってしまうのですが、オーストラリアの生活費(特に家賃)を考えると、相当貧しいですよ。違法賃金だからといっても、他に選択肢がないので働かざるを得ないのですが、毎日何時間も働いて、やっと家賃と食費を賄えるくらいの給料です。参考までに、私が働いたジャパレスの給料を載せます。

  • シティの鉄板焼きレストラン:ディナーシフト1回50ドル(17時~ラストまで、賄いあり。何時に上がれるかは客次第。だいたい夜9時半~10時くらいに終わる)
  • 郊外の日本食レストラン:時給10ドル(仕事ができるようになってから13ドルに上がった)
  • シティから電車で1時間の鉄板焼きレストラン:時給15ドル

ちなみにすべて違法の給料です(現在の最低賃金は$18.93/h)。ですが、英語をロクに話せない外国人のための仕事ってそんなに多くないのが現実。ローカルのお洒落なカフェで働きたいと思っても、『お客さんと会話ができないとちょっと厳しい』って言われて断られちゃうんですよね。もちろん、スキルやタイミング、ルックス等で結果はいくらでも変わります。

あえてルックスについても言及しますが、これは美醜だけでなく、性別や肌の色も含みます。オーストラリアのレジュメには顔写真や性別、年齢、国籍などを載せないのが通例ではあるものの、だからといってそれらが採用に影響しないわけではありません。やっぱりイタリアンレストランにはイタリア人がいてほしいし、インド料理屋にはインド人がいてほしいと思うのは客も経営者も同じでしょう。

2012年頃の話ですが、ちょっとオシャレなカフェにレジュメを提出しようか店先で迷っていたら、「白人を探してるんだよね~」とマネジャーらしいアジア人の店員に言われたこともあります。他の店員もアジア人ばかりだったので、差別意識からの発言ではないと思いますが、お店にも色々な希望があるのでこういうこともあります。あるいは、店員が全員中国人だったとしたら、中国語を話せる人を採用したいと思うのは仕方のないことです。

もしも給料が低すぎる、または自分の権利が侵害されていると感じたら、オーストラリア政府が窓口を用意しているので相談してみるのも手です。ウェブサイトは日本語(機械翻訳)で閲覧できます。

参考:違法な賃金や従業員の権利に関する相談先

Fair Work Online: www.fairwork.gov.au

Fair Work Infoline: 13 13 94

通訳サービスも利用できます。Translating and Interpreting Service (TIS) : 13 14 50

 

すでに十分な英語力がある人の場合は、職探しの選択肢はグッと広がります。ワーホリビザの場合は6か月間同じ雇用主の下で働けるというルールなので、3か月・6か月契約のオフィスワークなどに応募できます。私たちは『日本語のスペシャリスト』なので、日本語を使う仕事を探す分にはかなり有利でしょう。メルボルンなどの都市部には、日本マーケット向けのITサポート職が結構あり、時給も25ドルくらいが相場となっています。

オフィス系の仕事がゲットできると、ある程度フトコロに余裕ができてホリデーを満喫できることはもちろん、キャリアアップにもつながります。

もしくは独立独歩、英語力を活かして起業するのも素敵。

メルボルンで初めての仕事探しに役立つウェブサイト11選

学生ビザ(語学学校)(経験済み)

語学学校に通っている場合はワーホリビザ保持者と状況はほぼ同じです。週20時間しか働けないので、ワーホリビザ以上に職探しに苦労する可能性もあります。

学生ビザ(大学・専門学校)(経験済み)

大学留学生の場合は、英語も話せると思うので仕事探しで困ることは無いでしょう。ローカルカフェでオシャレに働くもよし、インターン先を探すもよし。大学のキャリアサポートセンターでアドバイスを受けることもできるはずです。

夏休みなどのホリデー期間中は無制限で働けるので、オフィスジョブをゲットしてフルタイムで働くと稼げます。フルタイムで募集されているところでも、意外と融通を利かせてくれて、大学の授業が始まったらパートタイムに切り替えて働けるということもあり得ます。

しかし、親に金銭的な余裕があって生活費の支援をしてもらえるなら、その方が勉強に集中できて良いでしょうね。いい成績で卒業したほうが就職にも場合によっては有利ですし、一定以上の成績を取っていると大学から奨学金をもらえることも。

基本的に、オーストラリアに留学している人は世界のお金持ちか、奨学金や公費で留学しているような人たちです。また、オーストラリア人の場合は学費は出世払い、かつ英語ネイティブなので、お金・授業に関して困った状況になりにくいです。

あなた自身もしくはあなたの家族が充分に裕福なら何も心配することはないのですが、お金に余裕がない状態は、精神的にも結構きついですよ。ワーホリだったら最悪日本に帰れば良いですが、留学は投資している金額も違いますし、金策に奔走した挙句、成績不振などによってビザ要件を満たせなくなるとビザが失効してしまうおそれもあります。

理想を言えば、大学生のうちは時給にとらわれずに色々なことを経験しておきたいところです。例えばサークル活動や学生団体に所属するのもおすすめです。私はどこにも所属していなかったので大した人脈も作れませんでしたが、今思えばもっと積極的に色々な人と出会って、世界を広げておけば良かったと思います。チャンスや運のようなものは人づてに訪れるものです。ですから、友達をたくさん作りましょう

また、大学生のうちにインターンシップをしておくと、職務経験が手に入るだけでなく、うまくいけばそのまま雇ってもらえるというメリットがあります。ただ、インターンシップは無給の場合もあります。生活に困窮しているとタダ働きしている余裕はなく、就職につながる大きなチャンスを逃すことにもなりかねません。

どこからお金を引っ張ってくるのかはあなた次第ですが、困ったときは一人で抱え込まず、誰かに相談してくださいね。

卒業生ビザ(←今ここ)

大学や専門学校を卒業すると申請できる卒業生ビザ。無制限に働くことができるこのビザを手にすることで、ようやくオーストラリア永住者とパーマネントフルタイム(正社員)のポジションを争うことができます。給料は職種やスキルによって違うので何とも言えませんが、新卒でも年収500~700万程度はもらえるのではないでしょうか。

仕事の探し方としてはSeekなどの求人サイトやLinkedInでのジョブサーチ、もしくは興味のある会社のウェブサイトから直接応募します。リクルートエージェンシーに登録するのも良いでしょう。SeekやLinkedInにスキル・職歴を載せておくと、リクルーターから電話やメールで連絡が来ることがあります。

卒業生ビザは最大で4年(コースワーク修士号・学士号は2年)有効なので、正社員ポジションに採用されたとしても、その後のビザが無ければ契約終了してしまいます。ビザサポートが受けられる会社に就職する、もしくはパートナーが永住者であればパートナービザを申請する必要があります。

ワークビザ

オーストラリアの会社でいい給料をもらいながら、楽しく暮らせる状態。ただし、会社からのビザサポートを受けられなくなるとアウトなので、会社に隷属しているとも言えます。数年働いて独立永住権を取得するプランニングが必要かもしれません。

永住ビザ

永住権を持つパートナーを見つけたり、独立永住権を取得することができれば、オーストラリア人と同様の社会保障を受けられるようになり、生活が非常に安定するでしょう。例えシングルマザーになったとしても、子供が何人かいると政府から手当てが貰えて、それだけで生活できるようです。失業保険もあるので安心。ただし申請手続きは面倒で、受給中も仕事に応募し続ける必要があります。

まとめ

オーストラリア人並みの生活ができれば、という条件付きですが、オーストラリア生活の満足度は高いです。もしも日本で消耗しているなら、とりあえずオーストラリアにおいでやす。

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