メルボルンのロックダウン生活についての記録

今日は何の日か知っていますか?

そうです、ドラえもんの誕生日ですね。彼の誕生を祝し、私は有給を取得しました。ロボットと手を取り合い、労働の存在しない世界が実現することを願うばかりです。

今日は久々にブログでも更新するか、という気になったので、私が住んでいるオーストラリア・ビクトリア州メルボルンの現状を記録しておこうと思います。現在ステージ4のロックダウンが実施されており、本日も自室に引きこもる一日となりそうです。

健康的なメンタルを保つのは難しく、人との付き合いを極力避けることを好む私でも、自室に軟禁されているような感覚は好ましいものではありません。ドアの開かれたケージだからこそ、中に留まることが苦にならないのであって、しかも目が覚めて3秒で仕事場にたどり着く環境というのは結構キツいものがあります。

このような状況でも仕事を続けられるというのは、幸せなことかもしれません。否が応でも仕事をしなければいけない時点で私が目指す幸せとは程遠いので何とも言えませんが、いや、私はかなり幸運な部類の労働者だと思います。しかし、私は自由を求めてこの街で暮らしているというのに、このような形で精神的・物理的自由を侵害されることは許しがたい。もはや自由にこの街を去ることすら制限されているのですから。仮に日本へ戻る必要があれば、まずはシドニーに入るための許可証を申請し、減便されているJALで帰ることになるでしょう。基本的には、ビクトリア州から出ることはおろか、自宅から半径5kmを超えた場所に行くことすら違反となりえます。

また、気分転換に公園へ散歩に出かければ警察官と軍人の4人組がパトロールしている有り様です。1日に1時間の屋外エクササイズは「許可」されているので、マスクを着用して独り散歩している私は何も悪いことをしていませんが、行き当たりばったりにも見える政策で私の生活習慣に干渉してくるビクトリア州政府に辟易しています。Facebookで平和的なデモ活動への参加を呼びかけた妊娠中の女性が逮捕されるという、中国共産党的な、行き過ぎた権力行使も見られるようになりました。

私は市民権を持ったオーストラリア人でもなければ永住者でもないので、政治に対して意見をするような立場にはありませんが、安くはない税金を納めている住民です。私は、コロナ感染の拡大を防ぐという目的で逮捕したり、罰金を科すという恐怖による管理が正しいとは思えません。

感染者・死者数の拡大は老人施設で発生しているのであれば、人々の生活をここまで制限する必要があるのか疑問です。飲食店は持ち帰り・デリバリーのみの営業となっていますが、全ての飲食店が生き残れる訳もありません。コロナ前には賑わっていた、自宅近くのいくつかのレストランは潰れてしまいました。

私は提示されたルールは守りたいという気質の人間です。なので、現状のような、従いたくない慣習やルールと共に生きるのはストレスが溜まるばかりです。今月には何らかの制限解除がされるかと思いますが、新規感染者数次第、ということになるでしょう。

このご時世、明るいニュースは探してもなかなか見つからないもので、今回の私の文章も、読んだ人を楽しい気分にさせることはないでしょう。しかし、おそらくコロナの感染にまつわる一連の出来事は歴史の教科書に載ります。その歴史的出来事の渦中にいる自分が何を考えていたのか、後になって読み返してみたい。そう思ったのでした。

coronavirus-covid-19-at-a-glance-2-september-2020

 

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メルボルンのロックダウン生活についての記録” に対して2件のコメントがあります。

  1. けいこ より:

    みす夫さん、今年のメルボルンのクリスマスはいかがでしたでしょうか?
    数年前にフリンダース駅のライトアップが、たくさんの人々で、にぎわっていたのを思い出します。
    学生ビザからの観光ビザ(subclass600)で、しぶとくオーストラリアに残っていますが、今後どうしようか本当に迷います。。

    1. 大竹みす夫 より:

      けいこさん

      こんにちは!
      今年のクリスマスはリモートワーク+友人宅で小さなパーティーという、2020年らしい過ごし方になりました。
      新年の花火も無しなので、年越しのシティは比較的静かですが、レストランや集会がOKなのは嬉しいです。

      今後どうなるか全く分からない状況で焦りますよね。現実的には財布と相談ということになるのかも知れないですが、一時撤退して再挑戦、またはギリギリまで頑張るなど、色んな選択肢をゆっくり考えてみるのがいいと思います。
      今は世界的にも移動が難しいので選択肢自体が少ないですが、来年は状況が良くなっていることを期待したいですね!

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