世はすでに令和だけどナニワ金融道は名作なんだよなぁ…


こんにちは、みす夫です。

「ナニワ金融道」をはじめとした青木雄二作品にドップリとハマりました。漫画だけでなくエッセイも出版されており、多くの作品はKindle Unlimitedで読み放題。あなたにも、とにかく青木雄二の言葉を聴いて欲しいと思っています。2003年にこの世を去った青木氏がエッセイで語っていることは、日本社会の現実、すなわち、労働者が資本家に搾取される日本の資本主義社会の現状そのものです。

世の中は矛盾・ピンハネばかり。

ナニワ金融道とは

ナニワ金融道は、灰原という青年が帝国金融に入社するところから始まります。帝国金融はいわゆるサラ金業者ですが、ヤミ金融ではないのでグレーなことはしても違法なことはしません。読んでいるうちに、だんだん自分も帝国金融の一員のような気分になってきます。

保証人と連帯保証人の違いが分からない人間がどのような人生を送ることになるのか。あるいは些細な出来事がきっかけとなって転落人生を送る人々。

自分の身に降りかかってくる前にナニワ金融道を読んで勉強しましょう。青年誌の漫画なので、お店の名前やネタ自体に卑猥なものが多く含まれます。…が、作風が作風なので刺激は少なめ。

青木雄二が作品を通して伝えたかったこと

僕が本当にやりたいことは、社会的に弱者と呼ばれている人々を啓蒙し、彼らの生活を少しでも豊かにすることや。これは、若い頃から一貫して変わっていない。昔は僕自身も弱者であったから、これは切実な願いであったんや。

-ナニワ金融道・青木雄二の遺言「このままでは日本は終わりやで!」より抜粋

青木雄二氏は公務員から水商売まで、色々な仕事を経験しています。その体験とともに青木氏の思想の核となっているのが、ドストエフスキーの「罪と罰」、そしてマルクスの「資本論」です。

唯物論と観念論

あなたは唯物論者ですか?それとも観念論者ですか?唯物論というのは目に見えるものだけが重要、「神はいない」とする立場です。その逆に観念論というのは、かの有名なデカルトの言葉「我思う、故に我あり」に代表されるように、精神的なものが物質的なものよりも重要だとする立場です。青木氏の作品の中で何度も語られる唯物論と観念論。つまり、これを理解することは大事ってことです。

「唯物論」と「観念論」。

せやけどな、「在る」は思う、思わないには関係のないことなんや。
もし、人間が思うことによって、あるいは、
神に祈ることによって稲や麦が豊作になるとしたらどないなりまっか?
人間に労働ということは、いらないことになりますがな。
このことは唯物論が真理で観念論は誤りであることを証明しておりまっしゃろ。
しかし、悲しいかな日本国民の圧倒的多数は観念論者なのでありますわ。

ナニワ錬金術 唯物論 Amazon内容紹介より抜粋

資本主義と社会主義

マルクス、エンゲルスの「働く者はもうけず、もうける者は働かない」

資本主義社会における平等とは、「仕事のできる人間(勝者)が仕事のできない人間と同じ金額を与えられるのは、平等の侵害であり不公平である」とする勝者の論理なのだと思います。

ゼニのあるなしが、人間の価値を計る尺度となっている。だから、現代社会では、人はみなゼニに執着するわけや。

資本主義は”優越感をあおる社会”だと青木氏は言います。確かに、人は自分の成功を証明するため、そして他人から羨望の眼差しを浴びたいがために高級なクルマに乗ったり、高層マンションに住んだりします。しかしそうやって「消費」を続けても、上には上がいて、欲望もまた果てしないのです。どんなに高給取りであっても、労働者という立場にいる限りは誰かの私腹を肥やすための奴隷なのです。

労働者はどこまでいっても資本家に搾取される存在やということを自覚してもらいたいんや。

読了済みリスト

みす夫が読んだ青木雄二作品を挙げます。オススメ順に並べ直したいところですが、何せ一気に読んだので、どれがどの内容やったか覚えとりませんのや。もう一度読み直します。青木雄二作品を手に取ったことが無い人は、まずナニワ金融道のマンガを全部読んで、それからエッセイを読むのが良いと思います。エッセイ内ではマンガの登場人物やエピソードを引き合いに出して解説したりしているので、「ああ、肉欲棒太郎って奴おったな〜」など思い出しながら楽しめます。

上で挙げたタイトルは全てKindle unlimited加入で読み放題です。Kindle unlimitedは初回30日間無料なので、この機会にぜひナニワ金融道を読んでみてください。

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